2017年06月17日

6/17の日記

きのうは歌舞伎座で昼の部を観劇。

3つの演目それぞれについての感想はあるのだけれど、
特に一つ目の演目『名月八幡祭』には、感想というよ
り大きな違和感を持った。

主役の深川芸者美代吉を演じた市川笑也に対してだ。

きっといい役者なんだろう。いい女形なんだろう。
でも、今回の役に関しては、はまっていなかった。

粋で気風のいい深川芸者には見えなかった。男をだま
すズルい女にも見えなかった。

なによりセリフがよろしくない。

先日『ふるあめりかに袖はぬらさじ』の玉三郎に感じ
た違和感に似ているけれど、格が違う。

玉三郎との比較だけじゃない、他の役者からも格が
何段も下がって感じる。劣る。

なんでこの人にこの役をさせたんだろう。なんか考え
あってのことなんだろうし、この人を育てたい、なん
とかしたい、というようなことなんだろうけれど、観
てる私としちゃあ面白くない。

ヒモのようなズルい男をやった猿之助も、付き合いで
やったくらいの出来だった。こちらもこの役は合って
ないという印象だ。

そこ行くと、騙される男をやった松緑はよかった。今
までいいと思ったことが一度もなかったので、今回も
期待しないで観てたら、これが予想外のいい出来。こ
の役にはまってた。

器用な役者じゃないんだろうな。だけど、こうして自
分のいいところが存分に発揮できる役をもらうと、こ
んなにも生き生きとした芝居ができるんだなあ。

三振ばっかりだけど、たまに当たると場外ホームラン
ってタイプかもなあ。

そりゃ、どんな役もひととおり、水準に達した芝居が
できるのが歌舞伎役者としては求められることなんだ
ろうけれど、適材適所ってことがあるんじゃないか?

これだけ興行数が多くちゃ、そんなこと言ってらんな
いんだろうけどさ。カチッとはまった芝居が観たいじ
ゃないの。高いお金払ってんだからさ。

これ、歌舞伎だけに限った話じゃないよな。




posted by ミヤマ カヨコ at 19:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月15日

6/15の日記

いつもの喫茶店。

隣のテーブルに座る70代と思しきバアさん2人。
どうも姉妹のようだ。

「あんた化粧は?」
「しない。」
「白粉しないの?」

最近「白粉」なんて言葉聴かないよなあ。

「出かけるときは下地クリームだけ塗ってる。」
「ファンデーションつけないの?」
「面倒くさいもの。」
「口紅くらいつけた方がいいわよ。」
「それもねえ・・・」
「でも、すっぴんでも肌がきれいだからいいわよ。」
「なに言ってんのよ〜。」

ひとしきり美容談義をしてから、よっこらしょと帰り
支度を始めた。

二人同時に同じように席を立ち、同じように持ってき
た買い物カートを引っ張って歩いて行った。

その姿もそっくりで、二人ともほぼ100度くらいの
角度に腰が折れている。

美容の話なんかしてる場合じゃないだろ。その姿勢を
なんとかする方が先だろ。

しかし、もう遅いかあ。骨が曲がっちまってるからなあ。

そういえば、毎日のように見かけるサラリーマン風のじ
いさん。腰が90度を超して80度くらいに折れて歩い
てる。仕事用の黒いカバンを下げてるんだけど、これが
地面を引きずってる。

完全に地面しか見えてないんじゃないの?前見えてるの?

苦しそうに、時々立ち止まりながら、会社目指して歩い
てる。

あんなんで仕事してるのかあ。あの角度で何の仕事して
るんだろ。事務職だろうなあ。能力あるから仕事続けて
るんだろうなあ。歩く時はあの角度でも、机に座ると丁
度いいのかもなあ。

そもそもなんであんな風な体になっちゃったんだろ。ど
っか手術でもして、その後遺症かなあ。骨の病気かなあ。

80度だよ、80度。しんどいだろうなあ。悲惨だなあ。

まっすぐ立って歩いてられるだけでも、ありがたく思え
ってこったなあ、まったく。
posted by ミヤマ カヨコ at 17:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月08日

6/8の日記

布施英利著『人体 5憶念の記憶 解剖学者・三木成夫の世界』
を読んだ。

著者の恩師・三木成夫という解剖学者を敬愛をこめて紹介して
いて、その説をわかりやすく解説しながら、気が付けば、人間
とはなんぞや、ということを考えるように導いている。

人間とはなんぞや、を考えるアプローチは幾通りもある。

宗教的なアプローチ、哲学的なアプローチ、文学的なアプロー
チ、さらにはオカルト的なアプローチ。

ここでは解剖学的、つまり科学的なアプローチがなされている
のだけれど、それがとてもユニークで、とても親近感の持てる
言い方で展開されるので、スーッと受け入れることができる。

自分の体の中に人類の誕生以前からの、生命5億年の記憶が刻
まれている、なんて言われると、単純な私は激しく感動してし
まう。

芸術に関連した人体の分析、特に「声」に関連した部分では、
経験と直感でやってきたことが、どうやら間違っていなかった
とわかったし、その瞬間の感動も並み大抵じゃなかった。

言ってしまえば、ヒトの体は「一本の管」で出来ていて、宇宙
とつながっていて、だから「人間は星」なのだ。

激しくナットクしてしまうじゃないか。

激しくオススメしたい本。


posted by ミヤマ カヨコ at 19:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする